大人気の Adizero Bostonシリーズに新作が登場。反発性、安定性、軽量性のバランスが良く、サブ4からサブ3.5狙いのランナーにおすすめの万能シューズです。
Bostonはかつてサブ5おすすめモデルな時期もありましたが技術革新により守備範囲が広がってきました。今ではサブ4ランナーの5分20秒/kmくらいにとどまらず、サブ3.5やサブ3ペース、5分00秒/kmどころか4分台のペースでも気持よく走れます。
Boston12ではミッドソールが LIGHTSTRIKE PRO + LIGHTSTRIKE 2.0 の組み合わせ、2.0に進化しました。カーボンに似た剛性をやさしく得られるENERGYRODSも前足部だけではなく踵かかとからつま先までのフルレングスで採用されました。技術面だけではマイナーチェンジのようにも見えますが実際に走ってみるとフルモデルチェンジと言える進化を感じられます。12では大幅な軽量化も実現されました。フィット感の良さも相まり、重さを負担どころか心地よい重さと感じられるようになりました。
機能面が優れるあまり少しくせのあるシューズになっています。初めて12で走ってみたときはクッションから反発までの独特な感触に驚きました。しかし、慣れてくるとシューズの機能、強力な推進力を引き出せるようになり、履きこなせてくると自分の新たな能力を引き出せるようになりました。幅広いペースへの対応力は健在です。5分20秒/kmくらいのサブ4ペースだけではなく、より速いペース4分台ですごく走り易くなりました。逆に5分40秒/kmでは走り難いかもしれません。5分40秒/kmで走ろうと思っても、自然と走り易くなる5分20秒/kmくらい出てしまうシューズです。
わかり易い動画です。
サイズは0.5cmにも妥協せずに選びましょう。Bostonは名前にMがついているとメンズモデル、Wがついているとウイメンズモデルです。足幅ワイドモデルもあります。人気シューズなのでニューカラーの追加も期待できます。
ほぼ全てのランニングシューズのソールにはEVA(エチレン酢酸ビニルコポリマー)が使われているのですが、adidasが代わる新素材としてクッション性と反発性を高次元で両立させるBoostフォームを生み出しました。ランニングが習慣になっているランナーにとっては先進的な素材はまだ手を出し難い面もありましたがBostonよりも先行して発売されたJapanのBoost版モデルで世界新記録が樹立されて信頼性が高まってきました。しかし、ぎりぎりサブフォー3時間59分狙いの中級ランナーにとってJapanを履くのはそれなりのランナーというイメージがあり、まだBoostを試せていない方も多かったと思います。
2014年、Boostブームで湧く中、ついにBostonにもBoost版が登場しました。初級は卒業したけど少しチャレンジしたいランナー、走るのは好きだけど上級になる気はないよというランナー、大会には参加するけどタンクトップは着ませんというランナーにぴったりなモデルに進化しました。その後も毎年のようにBoostの使い方や量、位置などが改善され熟成されてきました。
Boston10からソールがLIGHTSTRIKEベースに変わり、新たな時代に突入しました。LIGHTSTRIKEにも一工夫されています。サブ2.5を狙えるADIOS PROでも使われているLIGHTSTRIKE PROに耐久性に優れたLIGHTSTRIKE EVAが組み合わされています。さらにEnergyRodsと呼ばれるグラスファイバーの屈曲性と柔軟性を活かした素材も埋め込まれました。流行のカーボン素材の剛性はサブ4ペースの脚力では負担が大きく取り入れ難いのですが素材の絶妙な組み合わせでカーボンのような長所も取り入れられ、Bostonがさらに進化しました。
Boston11でもLIGHTSTRIKEベースのソールが継承されました。10との一番の違いはアッパーの素材です。アディゼロシリーズ史上最薄で最軽量の「2レイヤースーパーライトメッシュ」という新素材に変わり、やさしく包み込むような感覚からぴたっとフィットするような感覚になりました。かかと周りも同じように柔らかい素材から硬く薄い素材に変わり、速いスピードでより走り易くなりました。
旧モデルは在庫があれば安くお得に手に入れられることもあります。サイズは0.5cmにも妥協せずにこだわりましょう。
Bostonはバランスの良さ、幅広い対応力が魅力の万能シューズです。サブ4ランナーにとってはスピードトレーニングや大会用として使い易く、今ではサブ3.5ペース、5分00秒/kmでも走り易いシューズに進化しました。シューズの機能とランニングフォームがフィットした瞬間のライド感がたまらない一足です。