前半を抑えて後半に上げられず、結果ほぼイーブンペースがおすすめです。
マラソンではペース配分によってタイムが30分変わることも珍しくありません。
トレーニングで身につけた走力を気持ちよく発揮できるペース配分を考え、笑顔でサブ4を達成しましょう。
計算上は平均5分40秒/kmペースでサブ4を達成できますが号砲からのグロスタイムで達成するには待機場所からスタートラインまでのタイムロスや混雑する序盤の走り難さを考える必要があります。
サブ4ランナーが待機するDブロック周辺からスタートラインまではすごくスムーズな大会でも5〜10分、多くの大会では15〜20分以上が目安になります。参加人数が多くとも見事な運営でスムーズにスタートできる大会もありますし、グループ毎のウェーブスタートでスタートロスが少ない大会も増えてきました。
平均ペース | ゴールタイム |
---|---|
3分00秒/km | 2時間07分 |
4分00秒/km | 2時間49分 |
5分00秒/km | 3時間31分 |
5分10秒/km | 3時間38分 |
5分20秒/km | 3時間45分 |
5分30秒/km | 3時間52分 |
5分40秒/km | 3時間59分 |
5分50秒/km | 4時間06分 |
6分00秒/km | 4時間13分 |
6分10秒/km | 4時間20分 |
6分20秒/km | 4時間27分 |
6分30秒/km | 4時間34分 |
7分00秒/km | 4時間55分 |
8分00秒/km | 5時間38分 |
1kmあたり10秒の違いは42.195kmで421.95秒、約7分の違いになります。
5分20秒/kmで走ると15分の余裕が生まれますが十分な走力を身につける前にぎりぎりサブ4達成を狙うランナーにとってはオーバーペースで失敗しがちです。
ここではペース配分を計算しやすい5分30秒/kmを平均ペースに設定し、スタートラインからのネットタイムではもちろんあわよくば走り易い大会でぎりぎりサブ4グロス達成を狙うことにします。
厳密に5分30秒/kmで走り続ける必要はありません。ランニングウォッチで1kmごとにペースを確認する必要もありません。スタート直後は混雑で走り難い状態が続きますし、上り坂や給水ポイントでスピードが落ちるのは当然です。
その場その場の微調整は無駄に体力を使うだけです。状況に合わせて5分20秒から5分40秒ぐらいの間で走り、全体を平均5分30秒/kmにまとめることがサブ4達成のポイントです。
なお、ランニングウォッチはスタートラインから開始にしましょう。号砲と同時に開始にすると表示ペースと実際に走り始めてからのペースの乖離が大きくなり、速いのか遅いのかがわかり難くなります。スタートラインから開始にしてスタートラインからゴールラインまでの間で平均5分30秒/kmのペース表示を目指しましょう。
平均5分30秒/kmペースで走ると全体で約8分の余裕が生まれます。号砲からスタートラインまでのタイムロスを4分とするとスタート直後の混雑や給水ポイントでのロス、終盤の苦しさに残りの4分を使えます。
混雑するので7分/kmでも十分です。道路の分離帯の上などを走って無理に追い越す必要はありません。
スタートラインまで15分以上要した場合は平均で5分20秒/km以上のスピードが必要になります。練習が不十分な場合はグロスではなくネットタイムでのサブ4狙いに切り替えましょう。事前にランニングウォッチの開始はスタートラインからと決めておくと土壇場でネットでのサブ4狙いに切り替えてもペース配分を確認し易くなります。
まだ混雑が続きますが少しずつ走り易くなってきます。1〜5km間は平均で6分/kmくらいが目安になり、5km地点のラップは31分程度で問題ありません。
サブ4ペースではスタート前にウォーミングアップをするランナーは少なく、走り始めにデッドポイントと呼ばれる体の重さや息苦しさを感じることがあります。2〜3kmくらい走ると体がランニングモードになって楽になるのでスタート直後の興奮や不安を落ち着いて楽しみましょう。
また、この区間では周りのペースが速すぎたり遅すぎたりして不安になることもよくあります。急激な速度のアップダウンや進路変更による消耗は最小限にし、自分を信じて走りましょう。
5kmからは走り易くなってきます。5〜10kmを5分30秒/kmで走れると10km地点で計58分30秒になります。0〜10kmを平均5分30秒/kmの場合は55分なので3分30秒の遅れが発生したことになりますが気にしない。ランニングウォッチに10kmまでの平均ペースが5分51秒/kmと表示されていても全く気にしない。
序盤の遅れを無理に取り戻そうとしないことがサブ4達成のポイントです。そもそも、ここから5分30秒/kmで走り続けるだけでもサブ4を達成できるので取り戻す必要もありません。5〜10kmでは最初の給水ポイントのどたばた具合を楽しみながら高ぶる気持ちを抑えて走りましょう。
混雑が緩和されてくる上に体もほぐれて走り易くなります。しかし、ここでペースを上げたくなる気持ちを抑えられるかどうかで前半の良し悪しが決まります。
私は何度もこの区間のペース配分に失敗しました。気持ち良い時間帯を楽しみながら、ペースは下り坂が続くなどがない限りは5分20秒/kmまでに抑えましょう。
0〜10kmを58分30秒、10km以降を平均5分30秒/kmで走ると20km地点では計1時間53分30秒になります。この時点で遅れている場合はあせらずゴールまでに少しずつ取り戻せば良いだけです。逆に早すぎた場合は終盤の苦しさに立ち向かう覚悟を決めましょう。
20km以降も5分30秒/kmを維持すると、ハーフで計1時間59分くらいになります。ハーフで2時間3分だったとしても、ここから5分30秒/kmを維持すればゴールまでに4分縮めてサブ4を達成できます。
終盤の助けとなるエネルギーゼリーや塩分の補給を忘れない程度にゾーンに入り、集中状態を楽しみましょう。
ついに30kmまで来ました。20km以降を平均5分30秒/kmで維持できると30km地点では2時間48分30秒になります。
走力のある方なら5分20秒/kmに上げて突き抜けられますが、手堅く行きたい方は5分30秒/kmを維持しましょう。マラソンは30kmからと意気込んで一時的にペースを上げても35kmから失速すれば意味がありません。
ぎりぎりサブ4狙いの方は5分30秒/kmを維持できなくなってきます。遅れ始めたとしても5分40〜50秒/kmで耐えられるとサブ4が視野に入ってきます。
30km以降を平均5分40秒/kmで走ると40km地点で3時間42分10秒になります。40km地点を3時間45分で通過できるとサブ4がほぼ見えてきます。3時間47分でも声援を味方にして5分30秒/kmでスパートできればぎりぎり達成です。3時間台のタイム表示を見て笑顔でゴールしましょうー!
ぎりぎりサブ4を達成するには、前半を抑えて後半に上げられず、結果ほぼイーブンペース がおすすめです!
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